ヘアーサロン ホリカワ
女心と秋の空。
嫁の心を理解することを諦めたワタクシは、澄み渡る青空を眺めながら、意味なく股間をモミモミする。
秋の空は移ろいやすいけど、女心を考えなければ心は平穏。最近はいつもそんな感じ。
アンニョイな午後、やる気なく空を眺めていたら、少年の頃よく通った床屋のことを思い出した。
野球帽に半ズボンで元気に駆け回るのが小学生のスタンダードだった時代。ワタクシ少年は、髪が伸びるとカーチャンに千円を持たされて近所の床屋に通った。
当時の小学校の校区には、男の子が行ける床屋は2軒あり「ヘアーサロン はじめ」か「ヘアーサロン ホリカワ」のどちらかを選択しなければならなかった。
「はじめ」の店主は、大のゴルフ好きで小学生がやって来る土日は、仕事中もお構いなしにゴルフ中継を見ながら、贔屓の選手を応援していた。
大体がスポーツ刈りという名の坊主だったので、適当に散髪しても大して問題ないのだが、たまにゴルフに夢中になりすぎて耳の端っこの方を切られるのが難点だった。
となると、もう一軒の「ホリカワ」に浮気したくなるというのが人情というものである。
一途だったワタクシ少年が意を決して浮気したのも、街路樹が赤く染まり街が美しく映えた秋晴れの日だった。
ホリカワの店主は、いやらしい口髭がトレードマークのどこにでもいそうな元気な中年のオジサンだった。
店に入ると前かがみになって頭を洗われて、適当に散髪。最後に椅子の背もたれを倒されて、アツアツのタオルを顔に被せられ、ヒゲソリモードに突入する。
タオルに蒸されて心地よくなっていると、何の前触れもなくその時がやってくる。
半ズボンとお股の間のデリケートゾーンから、熊のようなホリカワのオジサンのゴツゴツした手が珍入してきて、かわいいポコチンをモミモミされるのである。
ビクゥ!!となると、ギャハハハと無邪気に笑うオジサンにつられて、ポコチンを弄ばれた少年もギャハハと笑うという儀式のようなもんだった。
最初はビビるのだが、慣れてくると小学生も必死に抵抗を試みる。ポコチンをジャンプで隠したり、股をしっかり閉じてゾーンディフェンスをしたり。
しかし、オジサンの方が一枚上手で、大概、抵抗むなしく隙を突かれてポコチンをモミモミされるのである。
この儀式はホリカワに通っていた男子小学生の間では有名な話だった。行く度に必ず一度はモミモミされるもんだから、散髪中はみんな必死でポコチンを両手で押さえて防御に徹する。
が、あまりにも抵抗すると強引拳で手を突っ込んできて最悪の場合、生でポコチンをモミモミされるのでたまったもんじゃない。
今から思えば、オジサンはゲイのショタコンだったのか、ただポコチンをモミモミするのが好きな変態だったのか定かではない。
大事なのはこうしてポコチンをモミモミされた少年達は世の中の理不尽を知り、ポコチンをモミモミするのもされるのも大好きになり、一歩、また一歩と大人になっていったのである。
おっぱい揉みたい。
今週のお題「やる気が出ないときの◯◯」
ポコチンをモミモミ