嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

エッセイ

ヘアーサロン ホリカワ

女心と秋の空。 嫁の心を理解することを諦めたワタクシは、澄み渡る青空を眺めながら、意味なく股間をモミモミする。 秋の空は移ろいやすいけど、女心を考えなければ心は平穏。最近はいつもそんな感じ。

相模大野

相模大野のアパートに引っ越した日、彼女は新居の白い壁に大きな世界地図を貼った。これからどこかに旅行したらそこにピンを刺すのだと。 この地図がピンでいっぱいになるくらい2人でたくさん旅行に行こうと、彼女は楽しそうに笑った。

メープルシロップ風味のカツドーン

「今日はガッツリ系のが食べたい」 子供を産んで10キロほど太り、かわいくなった嫁がおねだりするのでカツ丼を作ることにした。ちなみに愛する嫁は料理が下手なので我が家では旦那であるワタクシが夕食を担当している。 近所のスーパーで激安のカナダ産豚…

芦花公園

(昼のプールで伸びをする女性) アンニョイな午後。いつものように5歳になる娘氏の手を引いて、近所の公園にやってくる。 公園の中の小道沿いの木に、今年初めてのセミの抜け殻を見つけた娘氏は大喜び。他にもないかとそこら中の木々を探し回る。 少し先で…

隣の奥さん

恥の多い人生を送ってきました。 今でも思い出すのは、レンタルビデオ屋に借りたビデオではなく、間違えて自己所有していたエッチなビデオを返してしまったことです。 確か「隣のどスケベ奥さん」シリーズでした。取り返しに行った時に、店員のニーチャンが…

海鳥

鳥がいました。 海釣りに来たら、波止場の壁のところで釣り糸に絡まってしまって、飛べなくなっていたのです。釣り場ではよく見かける光景です。心無い釣り人が絡んだ仕掛けをそのままにして捨てていくもんだから、海鳥が絡まってしまう。 助けようと思って…

雲外蒼天

新年おめでとうございます。 普段はあまり飲まない酒を、気が緩んで馬鹿みたいに飲んでいたら、正月からお腹を壊して上から下から発射しておりました。 北の方から幸いにして祝砲は飛んで来なかったようでよかったです。

静かにそれを息子氏に返してあげた件

アンニョイな今年の夏。我が家に息子氏が誕生した。 家で仕事をしているワタクシの仕事部屋には、大きなベビーベッドが置かれ、サボっていないか常に息子氏に監視されるようになった。 それだけならまだしも、10分に1回はうねうね言い出して、オムツの交…

ブロガー・フライト

「誰もがそうであるように、やりたいことができずにうんざりしていた。そもそもやりたいことが何なのかわからないという状況もあった。つまり、最悪だった。」 山際淳司「ポール・ヴォルター」より 平成三十年になろうとしていた。ここは師走の成田空港。人…

キャッチボール

就職を機に上京したワタクシは、東京の外れにある工場に研修生としてやって来た。配属されたのは、納入された部品を検査する、受入検査と呼ばれる職場だった。 ネジやボルト、ワッシャーといった細々した部品を箱から出して、大きさや形、数量、傷がないかな…

ダブルアメリカーノ

エスプレッソコーヒーに熱いお湯を注ぐとアメリカーノと呼ばれる。 日本人はアメリカンだと思って、スタバでアメリカーノを注文するが全然違う飲み物だ。薄いコーヒーだと思ってアメリカーノを飲むと、苦い思いをすることになる。 アメリカーノにエスプレッ…

ホテル アシュジュポン

スミレの花が咲く頃、ワタクシは初めてそれを知った。 フランスの郊外にある小さいながらも格調高い雰囲気を連想させる「ホテルアシュジュポン」は、大阪の伊丹空港スグの怪しいネオンが輝くホテル街にある。二十歳になったばかりくらいのワタクシが近所をフ…

マルーンカラーの恋

桜が舞い散る季節、私はマルーンカラーの阪急電車に乗って大阪から京都の大学へ通学を始めた。阪急マルーンとも呼ばれるワインレッドの車体に、桜がよく映えていたのを今でも覚えている。 大学生活が始まるとほどなくして、キャンパスで出会った子と恋に落ち…