嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

お腹にキズができてもキミはキレイな件

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アンニョイな妊娠35週。ドラえもんと化した愛する嫁を車に乗せて病院へ向かう。ちなみに、今までの検診すべてに付き添っているワタクシは旦那の鏡のような人間である。

 

それはさておき、困った問題が発生している。運ゲーのさかご大戦争がまだクリアできてない。

 

今回の検診でも、無事に逆子のまま無邪気に動いている我が子をエコーで確認して、ナニやってんの!とモニター越しにツッコミを入れた。が、どうにかなるもんでもない。


というワケで、先生から外回転術という外から赤ちゃんをお腹の中で回すというキワドイ技をやるかやらないか決めてくれ!という話があった。

 

担当の大きな病院の若い女医の先生は同意書を見せながら、

 
3日以内に決めてくださいね。この手術で逆子が治る確率は五分五分ですよ。
 
ハァハァ
 
緊急時にそのまま帝王切開で産むこともあるから入院してね!

そこまではわかった。


ワタクシは、

 
外回転術の成功確率や死亡率などのデータを教えてちょ。
 
ねぇーよ。
 
ぢゃあなんで五分五分なのさ?
 
やってその場で回ったり回らなかったり、しばらくしてから回ったりしてるから、データが取れん。でも、半分くらいは治っている。
 
そもそも危険な状態になったら帝王切開になるから、外回転術による死亡率みたいなデータもねぇーわ。
 
それぢゃあ、手術をする先生の技量に頼るみたいなところがあるのでっか?
 
そりゃそういう面は否定できんわ。

そこらへんまでで、まぁよく考えてね!という話だった。


さて、宿題を出された我々夫婦なのだが、とにかく3日以内にやるかやらないかの判断をしなくてはならなくなった。ワタクシは話を聞いた時点で丁半博打の世界だから、サイコロ振って決めるか!という感じであった。

 

嫁の方はというと、ママ友に必死に連絡しまくって外回転術をした先輩ママの話を聞いている。

 
とにかく、痛いらしいわ!グリッやで!

そんな話を聞いたところで、意味ねぇとツッコんでいたのだが、とにかく、嫁はママ友に聞きまくって痛い!ということはわかったらしい。

 

姑氏は、記憶が曖昧な自分の帝王切開の話を延々語り出し、なぜか命がけで産んだと必死にアッピールして止まらなくなった。一番無意味だった。


さて、宿題のタイムリミットがやってきた本日(出産後に記事をアップするつもりで書いてます。よう未来のワイ、がんばれよ!)。

 

嫁と話して、長女を取り出してもらった先生に電話して相談すっか!となる。電話すると、とにかく病院にきんしゃい!ということで、慌てて夫婦で町医者の先生の病院に行く。

 

こちらはハゲの男の先生なんだけど、長女を夜中に無事に取り出した実績と、ハゲをハゲしくワタクシは評価している。嫁の大事なところを見られるのならイケメン先生より個人的にハゲの方がいい。ふざけているが、巷では名医と名高い先生なのだ。

 

ハゲ名医先生は、自分は外回転術をやったことがない!と前置きした上で、逆子のイラストを見せながら、説明を始めた。

 

 
逆子でも単殿位(お尻が下で足は上にある状態)や足位(足が下にある状態)など、パターンがある。
 
ふむ。
 
外回転術をするということは、単殿位という状態なんだべさ。
 
そういや言われたな。
 
で、その外回転術なんだけど最近はできる先生が少なくなってやれるところも限られてきているよん。10年くらい前までは、あっちゃこっちゃでやってたんだけどねぇ。
 
でもリスクもあるから、条件が整わないと普通はやんない。で、この本は、産婦人科学会が出している最新の資料なんだけど、その条件がここに書いてるやつだよん。この条件に当てはまっているからやるか?という話になっているだわさ。
 
なるほど。
 
んで、リスクなんだけど外回転術の正確なデータというのは確かに存在しない。半々くらい回っているらしいね。わしゃ回っているとこ見たことないけど。
 
おっぱい揉みたい。
 
それじゃあナニを見ればいいかというと、外回転術をしなくて逆子でお産する場合のデータになるよん。で、これがワシが勤めていた病院でのデータになるんだけど、逆子のまま産んだ場合の赤ちゃんの死亡率を1として、帝王切開での出産を比べたデータ。これだと、帝王切開が0.xxxくらいになってるから有意差が見れるね!
 
おっぱい揉みたい。
 
ほいで、こっちが逆子のまま自然分娩した場合の母親の死亡率を1として、帝王切開した場合と比べたデータ。数字は1.xxxだね。こっちは有意差はなかったね。
 
これがまぁ見られるデータだね。ほいぢゃあどうする?って話なんだけど、やってみる価値はわしゃあると思うよ。

 

という話だった。


嫁は、必死にママ友の体験談を自分の話のように話していたが、先生はウンウンと30分以上聞いてくれていた。それで、嫁はまだまだ話を聞いてほしそうにしてたけど、なんだかスッキリした感じであった。

 

ワタクシとしては、データの評価をするだけなので、やることがとてもクリアーになった。(正確には統計学的な母数の必要数とか考えるべきなんだろうけど)

 

まぁ結論としては、前向きに外回転術にトライしようということになった。


で、ナニが言いたかったのかという話なんだけど、今回の話に医者の男女、ワタクシ達夫婦の男女が登場する。

 

よく言われるように、男は論理的に数字とかデータで判断するのが好きで、女は友達の話やらなんやらで判断するのがやっぱり好きなんだなと。

 

ワタクシは女医先生の説明では、本当にサイコロ振れと言ってるだけにしか聞こえなかった。まだ、若い先生なので仕方ないかとも思ったんだけど、なんというか米倉涼子が演じているサバサバした先生が「自分で決めて覚悟しろ!(ただし失敗しないとは言ってない)」って感じ。


で、嫁は嫁で医療知識のないママ友の再現性があるのかないのかよくわからない経験談を聞いて、ナニをどう判断しようとしたのか、さっぱり理解できなかったんだけど、とにかく痛いらしいと。ママ友に気持ちを共感してもらえることがとにかく大事らしい。

 

一方、男のハゲ先生の説明は、ワタクシとしては非常にしっくりきた。データを示して論理的にリスクを教えてくれて、医者としての意見を参考までに言ってくれた。実際に自分が取り出すワケではないから言えたのかも知れないが、自分の意見を言うことによって、少しでも責任を被ってくれている感じがした。

 

これが、医者としての力量の話なのか、女医と男の医者の違いなのかうまく説明できないけど、ワタクシが今までかかって来た医者の経験からすると、サバサバした女医さんが多かったような気がする。 そして、そこには有意差があるような気が。


旦那ことワタクシはというと、書いたようにハゲ先生の論理的な説明で非常に納得できたワケで、たぶん男はそういう傾向があるんだなぁと。でも、何よりもまず、おっぱい揉みたいと思っていた。

 

兎にも角にも、嫁は信用しているハゲ先生に話を聞いてもらって安心したようではあった。そら来週入院して腹回しますと言われたらパニックにもなるわな。

 

女医先生は、そもそも大病院の出世争いに疲弊している感じがするので、名著「人を動かす」を読んでもらいたいと思う。たぶん出世すると思う。


ということで、これ以上書くと怒られそうなのでワタクシの仲間の旦那諸君、頑張ってくれたまえ。

 

とにかく、嫁さんの話を聞いて共感してあげることが大切なのだ。お腹に傷ができても君はキレイだよ♡と思ってなくても言うことが大事らしい。

 

おっぱいの話はその後じっくりすればいいよ。ではでは。

 

 

 

※手術が成功した話はコチラ↓

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