嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

美女と天国でデートした件

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x-y-z

 

ラムにコアントロー、レモンジュースをシェイクしたカクテルの名前である。アルファベットの最後であることから、これ以上美味しいモノはない最後のお酒という意味なのだとか。

 

その昔、こんなウンチクを垂らしながら必死にオネーチャンをBARで口説いていたような気がするが、最近は「おっぱい触っていい?」とセクハラする中年になった。


アンニョイな夜。昼間に作っておいたカレーを家に残して、美女とデートに行く。子どもができて以来、ほとんど夜遊びをしなくなったが、たまには遊ばないと中年の魅力が失われる。

 

フラっと路地ををうろつき、入ったのは一軒の焼き鳥屋。食べログなど見ずに、行き当たりばったりで店を決めるのがワタクシの流儀だ。

 

外に出ていた看板の「そのまま通り過ぎてええの?」という若干の煽りを入れた言葉が、なぜか気になったので入ってみた。


焼き鳥屋の店長は、なぜ長髪を後ろで結ぶ髪型でヒゲを生やしている人が多いのか?と、どうでもいいことを思いながら料理を注文。

 

今夜の美女はよく食べる。料理の下に敷かれているツマまで全部食べる。ワタクシはよく食べる女性が好きだ。愛する嫁も食道楽で、結婚する前はいろんな店を二人で食べ歩いたものだ。

 

値段も見ずに食べて飲むもんだからお会計が大変だったが、気持ちいいくらいに食べる嫁に間違えて惚れてしまったのだと思う。今は、お店ではなくワタクシが必死に家のキッチンで料理を作るようになったが、相変わらずよく食べるので作っていて楽しくなる。


腹一杯食べて飲んで、高額なお会計を済ませて美女とどこにしけ込もうかと思っていたら、空からポツポツと落ちてくる。

 

嫁と出会った夜も雨だった。ちょっと雨宿りをしたのが運の尽きだった。過去の反省を生かして、ワタクシは美女と通りかかったBARに入ることにした。

 

看板には「Heaven's」とある。ここは天国か地獄か?と緊張しながら扉を開ける。落ち着いた店内には、長髪を後ろで結んだ壮年のマスターが立っていた。


一杯目は決まってジントニック。どんなBARでも必ずメニューの最初に書かれているカクテルだ。これがおいしければその店は当たり。マズければジントニックだけ飲んで帰ればいい。それをされるとマスターは精神的ダメージを受ける。

 

さっそくカクテルとフルーツの付け出しが出てきたので、「写真を撮っていいですか?」とマスターに聞いてみる。

 

が、なぜだかマスターがピースをして微笑んだので、「そーじゃねーよ!」ツッこんでしまい、心を鷲掴みにされる。


おいしいジントニックを飲みながら、雨の日には変な客が来るというのは、ホントですか?などとマスターに話しかける。

 

それよりも、4月の一見の客は緊張するらしい。なるほど、4月に近くに引っ越して来た人が、通う店を求めてふらふらと入ってくるのだとか。そんな時は、カクテルを作る手が震えるとウソかホントかネタかわからない話をしてくれた。

 

このマスターなら上手くやってるんだろうと思いながら2杯目を注文。マスターの勝ちだ。


しばらくすると、店内にはスティービーワンダーの歌声が響く。彼は目が不自由だったけど、耳がとても良くてそれを先生に褒められたことで才能が開花したんだよ!と、尊敬するD・カーネギー先生の名著「人を動かす」の小ネタを美女に披露してみたが、まったくウケなかった。

 

代わりに、マスターの探偵ナイトスクープに出演した話に爆笑していると、いい時間に。隣の美女にx-y-zを飲ませて酔わそうと思ったが、ワタクシはすでに最後の一杯ならぬ、最後の女性に嫁を選んだのでやめておいた。

 

そんなこんなで、いつかのように美女と相合傘で天国をあとにした、何度目かの結婚記念日。

 

このあと、滅茶苦茶セック...した話↓