嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

人の心の中には龍が棲んでいる件

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ブータン王国の国旗には、大きな白い龍が描かれている。

 

これは、昔からブータンがチベット語で龍の地と呼ばれていたことと、伝来した仏教に由来するのだとか。

 

龍が手に持つ宝石は豊かさを、白い色は純粋さと忠誠心を表し、純粋さと忠誠心を持ちながら豊かに暮らすという幸せの国、ブータンの人々の特徴を示している。


アンニョイな午後。大阪市内をクルマで走っていると、そこかしこに屋根にハシゴを積んだ親方仕様のハイエースを見かける。中には缶コーヒーを飲みながらタバコを吸っている同業者がいる。

 

みんなよく頑張っていると思う。ホコリっぽい現場で汗水流しながら働いて、異常にクサイ現場の簡易トイレで悪臭に耐えながらウンコして踏ん張っているのだ。

 

先日の現場のトイレには強力な芳香剤が4つも置いてあったが、ウンコのニオイしかしなかった。芳香剤はもっと頑張った方がいいと思う。


ワタクシも踏ん張りの精神で、バックレたい気持ちを抑え労働している。が、建設現場はまったくの未経験で、現場に行っても役に立たないので雑用に追われる日々である。

 

主なミッションは役所に行って書類をもらってくるだけのカンタンな仕事だ。日本語が話せて、役所で踊らなければ誰でもできる。

 

今日も言われた通りにクルマを1時間ほど走らせ役所に行き、何も考えず書類を受け取って会社に帰ってきた。しかし、もらって来た書類は名前が同じような他社の書類で、完全に別のモノだった。


社長にドヤされて大慌てで役所に出戻り、ひたすら頭を下げながら正しい書類をもらってまた来た道を戻る。行って帰って行って帰って4時間、ひたすら頭を下げて運転するだけ。穴を掘ってまた埋めて。

 

誰にでもできる仕事すら満足にできなければ、中年も落ち込みます。淀川にかかる橋を渡っている途中で、急ハンドルを切って川にダイブしたい衝動に駆られてしまった。

 

思い悩んだワタクシは、いつものように尊敬するD・カーネギー先生の名著「道は開ける」を車内で開くことにした。

 

過去を建設的なものにする方法は、天下広しといえども、ただ一つしかない。過去の失敗を冷静に分析して何かの足しにするーあとは忘れ去ることだ。

 

「道は開ける」154ページより引用

なるほど。頭では誰でもわかっていることなのだけど、なかなか難しいことでもある。ワタクシはよく過去の失敗を思い出してウワァー!!となるタイプだ。今でもたまにやってしまう。


だが、40を目前に昔ほど落ち込まなくもなった。それは、ここ10年ほどひたすら失敗を繰り返して、失敗そのものに慣れたというただの経験のせいだ。

 

アラフォーにもなれば自分の人生が、失敗してるか成功しているかくらい誰に教えられなくてもわかる。そもそも、バイトしている時点で大失敗だ。

 

引きこもり生活を経て心構えもだいぶ変わった。最初から10回の内、7回くらい失敗する覚悟ができている。3回成功したら御の字だ。イチローの打率もそんなもんだろ程度に思っている。


さらに、失敗をなにかの足しにするやり方もわかるようになった。そもそも嫁と結婚したのも避妊の失敗がきっかけだったが、今では失敗してよかったと思っている。さらには、最近は自ら失敗する方向へ、喜んで突き進んでいる気さえする。

 

一つ確実にわかったのは、失敗自体にはなんの意味もないこと。いいも悪いも何もない。自分がその失敗にどんな感情を乗っけるかだけの問題だ。

 

この境地にたどり着くまでに10数年かかってしまったが、失敗した時の感情のコントロールこそ最強の能力だとワタクシは思っている。今回の失敗もブログのネタとして消化し、次なるネタ作りのためにまた失敗するだけの話だ。


以前、日本にやってきたブータン国王が福島の小学校を慰問に訪れ、「心の龍」の話を小学生にしてくれていた。抜粋するとこんな話だ。

 

~人の心の中には「人格」という名前の龍がいて、経験を食べて大きくなる。だから、歳を取って経験を重ねたら龍は強くなる。そうして、感情をコントロールすることが一番大切なことなのです。~

 

ワタクシは今夜も失敗を恐れず、純粋な気持ちで嫁のお布団に潜り込むつもりだ。失敗すればするほど、さらに強く大きくなる龍が自分を奮い立たすのだから。おっぱい揉みたい。


 

 

ブータン国王、龍の話(YouTube)