嫁を動かす

HOW TO WIN WIFE AND INFLUENCE PEOPLE

アラフォーのオジサンともなるとバイト先も限られてくる件

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学生時代、梅田のカラオケ屋でバイトをしていた。監視カメラのモニターが受付の中にズラっと並んでいたので、ヒマな時はモニターをじっくり眺めながら、柿ピーをつまんでいた。

 

すると、必ずといっていいほどどこかの部屋でイチャコラ始めるので、リモコンにサザンの「マンピーのG☆SPOT」の番号をセットして、部屋の前で予約ボタンをプッシュ。

 

ダッシュで受付に戻って来て、突然始まるイントロに夢中になってチュパチュパしていたカップルが ”ビクっ” となる瞬間をモニター越しに見て、爆笑していた。


というワケで、一身上の都合によりアルバイトを始めることにした。アラフォーのオジサンともなるとバイト先も限られてくる。

 

とりあえずファーストフードでJDと一緒に働いて、店長とあだ名で呼ばれながら年下の本物の店長に怒られたりしたかったのだが、無理があったようだ。そもそも店には日本人よりベトナム人の方が多いようだった。

 

面接に落ちると中年でも傷つきます。少し落ち込んだりもしたけど、まだ赤ちゃんの息子氏もいることだし、どこでもいいから働かせてもらえるところを探すことにした。


といっても、ブラック企業でメンタルをやってしまって以来、明日の体調は明日の自分に聞いてくれという状態で、

 

・まともに朝から働けない。

・自律神経がおかしく異常に疲れるため、長時間働けない。

・人とコミュニケーションを取るのが辛く、無理すると倒れそうになる。

・遅刻してはいけないというプレッシャーで、睡眠障害が漏れなく発動して遅刻する。

 

といったハンデを背負っているため、まともな働き口などない。

 

運よく理解のある職場があったとしても、一部の従業員から偏見にさらされたり、疎まれたりするため、メンタルに負担がかかってしまい辞めざるを得なくなる。

 

といった感じで地獄のループを繰り返して、しょうがないので自分のペースでできるウェブデザインやらでなんとか生きて来た。


ネットを見ているとワタクシと同じような状態の人がたくさんいるようで、もっとメンタルをやっちゃった人にやさしい社会になればいいと思う。

 

心臓病や脳梗塞で会社を休んだ人に、ゆっくり休んでと言う人が、うつ病で会社を休んだ人に頑張って会社に来い!と言うのは、病気に対する偏見だ。

 

あと、事情も知らずに朝の出社時間に異常に厳しいオジサン。あなたのことですが、あなたの価値観を押し付けることで人を苦しめます。自分が正しいと信じることを疑うクセをつけましょう。今度やったら殴るからね。


そんなこんなで、見つけ出した今回のバイト先は、親戚のおじさんがやっている小さな設備屋さん。従業員5名ナリ。

 

おじさんが「仕事あるからはよ来い!」と言って拾ってくれたので、とにかくお試しで働くことにした。

 

がんばれワイ!


で、やって来た築50万年くらいの普通の民家を、無理やり事務所に改装したような新しい職場。

 

電話番をしていると思われる若いパートのオネーチャンは、ひたすらスマホでラインをしている。てか、パートといえどデスクにパソコンがないっておかしくないか?

 

もう一人いる推定70歳くらいのオバチャンは、席でゆっくり日本茶をすすっているだけだったが、ワタクシにもお茶を淹れてくれるので好感が持てた。


とりあえずエクセルで書類を作るよう言われ、やたら古いエクセルと格闘していると、特定のセルをクリックするとパソコンが必ずフリーズするという罠にハマってキレそうになる。

 

気分転換に外で深呼吸していると、駐車場の社用車の中で現場から帰って来た職人のオジサンがひたすら爆睡している。気楽でいい会社だとは思うが、ここでマジメに働く人がいるのだろうか?

 

最初は昼から夕方だけ時給千円で週に2~3日ということで、とりあえず2週間ほど働いてみたが、問題が生じたのは嫁の方だった。


というのも、ワタクシがいつもやっていた晩飯作りが、嫁の仕事となったのだが、怒った嫁がスーパーで寿司を買ってくるようになった。

 

これだと、ワタクシがバイトに行ったバイト代がそのまま寿司に消えることになり、また地獄のループが始まることに。

 

余計な仕事が増えて若干嫁もイライラしているようで機嫌が悪く、掃除もモチロンしないので家がなんだかホコリっぽくなってしまった。


困ったワタクシはバイトをバックレる前に、尊敬するD・カーネギー先生の名著「道は開ける」を開くことにした。

 

朝、仕事を始めるときには、その日のうちに片付けてしまわねばならないと思われるものが山ほどある。けれども、われわれには一度に一つのことしかできないし、砂時計の砂がくびれた部分を通るように、ゆっくりと一定の速度で仕事を片づけるしか手はない。さもないと、肉体や精神の働きが狂ってしまうのだ。

 

「道は開ける」32ページより引用

なるほど。とにかく一つ一つやっていくしかないということだろう。

 

久しぶりにゆっくりできる土曜日。ワタクシは朝からいつもよりも徹底的に掃除機をかけておいた。これで1週間くらいはもつだろう。

 

誰が仕事をしないとかでキレている暇など、ワタクシにはない。人のことを心配するよりも、自分が何をするか考えた方がよっぽど建設的だ。


何年かぶりに勤め人のような働き方をしてみたが、なかなか良いもんだと思う。帰ってきて子供の顔を見た時に、なんとも言えない充実感や安心感がある。

 

あとは嫁のマンピーのG☆SPOTをゴソゴソしたりできればいいのだが、できないことを考えても仕方ない。バイトでも家事でも自分のやれることをとにかく一つずつやる。それだけだ。

 

仕事あがりのおいしいビールを柿ピーをつまみに飲みながら、バイトも悪くないと思ったアンニョイな夜。やっぱりおっぱい揉みたい。